こんにちは。管理栄養士の柴戸です。
古来より愛されている「しょうが」。
血行を促進しからだを温める作用があるとして、漢方薬の約7割に含まれているそう。
今回はしょうがの効能や効果、家庭での保存方法やレシピをご紹介します。
しょうがの効能と効果
風邪の引きはじめや寒いと感じたときに、しょうが入りの飲み物や食べ物を選んだことはありませんか?しょうがを口にするとカラダがぽかぽかするように感じられます。
一体なぜでしょうか?
からだが温かいと感じる秘密は、しょうが特有の辛み成分ジンゲロールやショウガオールによるもの。
これらの辛み成分が血行を促進し、からだを温めます。
血流がよくなると、体内の臓器の働きも高まり免疫力アップにもつながります。
- 血管をひろげて血の巡りを良くする
- 痛み止め効果(頭痛や肩こり、腰痛、生理痛など)
- 吐き気を抑える効果
- 利尿作用でむくみの解消に
しょうがを乾燥させると、ジンゲロールがショウガオールに変化。
ショウガオールには、より高い温め効果や抗酸化作用が期待できますよ。
体温が1度上がると免疫力が30%アップするといわれています。
免疫力向上を目指して、1日10g以上を目安に毎日の食事にしょうがをとりいれてみませんか。
しょうがの種類と選び方
しょうがには大きくわけて2種類あります。
①葉しょうが 新しい根を茎や葉がついたまま収穫したもの。
②根しょうが 初夏に出回るみずみずしい若いものを「新しょうが」、貯蔵して出回る根しょうがを「ひねしょうが」と呼びます。
薬効成分が高いのは 「 新しょうが(赤い部分がある) 」 より「ひねしょうが(薄茶色)」。
1年を通して販売されているため、手に入りやすいのも魅力です。
- ふっくらと形が良くハリとツヤがある
- 固い
- 切り口がある場合、カビや変色がないか
なるべくみずみずしいものを選びましょう。
しょうがの保存方法は3種類
しょうがは乾燥が苦手。
裸のままで冷蔵庫に入れおくと、水分が蒸発し干からびてしまいます。
常温で保存する
濡らした新聞紙で包んで冷暗所に入れましょう。
水にひたす
しょうがを洗って泥を落とし保存容器にいれ、かぶるくらいに水を注ぎふたをします。
冷蔵庫で保存し、こまめに水をかえましょう。
こうすることで2週間以上長持ちさせることができます。
冷凍して保存する方法
冷凍保存の方法は2種類あります。
ただし、すりおろしたしょうがは、香りや酵素などの成分が減ってしまう恐れがあるため、なるべく食べる直前におろしたほうがいいでしょう。
常備しておきたい「しょうが」の作り置きレシピ
ここからは、シンプルで飽きないしょうがの作り置きレシピをご紹介します。
まとめて作っておくことで、いつでもしょうがの効能を活用できます。
冷蔵庫に常備しておくと安心ですね。
しょうがの佃煮
からだがじんわりあったまるしょうがの佃煮。
ほかほかごはんに相性抜群です。
(作りやすい分量)
・しょうが 200g
・はちみつ 150g~200g
・いりゴマ 10g
・ごま油 大さじ1
【調味料】
・みりん 大さじ2
・酒 大さじ2
・しょうゆ 大さじ3
・砂糖 大さじ1
- しょうがの皮をむいて千切りにする。熱した鍋にごま油としょうがを入れ、よく炒める。
- しょうがに火が通ったら調味料を入れて弱火にし、じっくり火を通す。
- 水分がなくなってきたら、はちみつといりゴマを加えて混ぜ合わせる。
- 火を止めて出来上がり。
しょうがの佃煮【かぜ予防や冷え性改善】 by くらしいきいき
うま味をぎゅっと濃縮、しょうがオイル
お好みの調味料を足して温野菜にかけたり、そのままお味噌汁に入れても。
あると便利なしょうがオイルは、冷え性の方におすすめです。
材料(作りやすい分量)
・しょうが 200g
・ごま油 180g
- しょうがはよく洗い、皮ごとみじん切りにする。
- フライパンにしょうがとごま油を入れて中火にかける。
- ふつふつと煮立ってきたら弱火にし、3分ほど炒めて火を止めて出来上がり。
うま味をぎゅっと濃縮、しょうがオイル by くらしいきいき
万能に使える!しょうがの香味だれ
お肉やサラダ、冷ややっこにも。どんな食材とも相性抜群。
ドレッシングがなくて困った!なんてときにお役立ちです。
材料(作りやすい分量)
・しょうがのみじん切り 1かけ分
・長ネギのみじん切り 5cm分
・ごま油 大さじ1と1/2
・白練りゴマ 大さじ4~5
・しょうゆ・酢 各1/4カップ
・白すりゴマ 大さじ2
・砂糖 大さじ2
・豆乳 大さじ3
- 材料をすべて入れ、火にかけて混ぜ合わせる。
- 粗熱がとれたらできあがり。
万能に使える!しょうがの香味だれ by くらしいきいき
おわりに
今回はしょうがの温め力に注目し、そのパワーの秘密や長く楽しむための保存方法、作り置きレシピをご紹介しました。
平熱を上げておくことは免疫力アップのカギ。
内から外から、色々なアプローチで冷えにくいカラダづくりを目指しましょう。
------■参考文献■-----------
『しょうがで体温を1度あげる』石原 新菜
『ショウガで治す!やせる!』平柳 要(医学博士)