こんにちは。管理栄養士の柴戸です。
ココアとチョコレートは同じものからできているのはご存知でしたか?
実はどちらも原材料は「カカオ豆」。
甘さを加えていないピュアココアには、ポリフェノールをはじめ女性に嬉しい栄養素がたっぷり。
今回はカカオに関する豆知識と一緒に、ピュアココアを使ったレシピを5つご紹介します。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
カカオの豆知識
カカオ豆がチョコレートやココアになるまで

- カカオの実「カカオポッド」の中からカカオ豆を取り出します。
- 取り出したカカオ豆をバナナの葉で発酵、乾燥させたものをコーヒーのように焙煎します。
- 焙煎したカカオ豆から種皮や胚芽をとりのぞき、胚乳のみ(カカオニブ)にします。
- カカオニブを焙煎、すりつぶしたものが「カカオマス」になります。
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ココア…カカオマスを圧縮して油脂分を取り除き(ココアケーキと呼ばれます)粉末状にしたもの
チョコレート…カカオマスに砂糖・粉乳・ココアバターなどを加えたもの
ピュアココアは油脂分や糖分が含まれていません。
ドリンクとして楽しむ場合は、お好みで砂糖や牛乳を加えるのがおすすめです。(料理やお菓子作りではそのまま使用します)
高カカオチョコレートは、カカオ分が70%以上のものを指します。
糖質量を抑えたいのであれば、甘いチョコレートよりビターな高カカオチョコレートを選びましょう。
ここに注目! カカオのポリフェノール効果

カカオ豆には健康効果がめじろ押し。
腸内環境を整える食物繊維、アンチエイジングに効果的なビタミンE、貧血予防の鉄や骨の成分となるマグネシウムなど、女性にうれしい栄養素もしっかり含まれています。
中でも注目すべきはカカオの「ポリフェノール」。
ポリフェノールには、
・脳の働きを活性化させる
・有害な活性酸素を無害化させる抗酸化作用
・抗アレルギー
・体内での一酸化窒素の発生を助ける
などの効果が期待できます。
ちなみにポリフェノールは一度にたくさんとっても排出されてしまい、体内に貯めておくことができません。そのためココアやチョコレートは、少量ずつ数時間おきに摂取すると効果的です。
ピュアココアを使ったレシピ
ここからは、ピュアココアを使ったレシピを5つご紹介します。
定番のお菓子からドリンク、ココアを使った料理まで登場します。
気になるものがあれば、ぜひ作ってみてくださいね。
バレンタイン用に買ったココアパウダーの消費に困っている方も必見です!
ココアと米ぬかのパウンドケーキ
米ぬかは、ビタミンB群、食物繊維が多く栄養◎。
ずっしりとお腹にたまるので、お子さまのおやつや朝食にもおすすめです。
ピュアココアやお砂糖はお好みで調整してください。

材料(パウンド型1本分)
- 米ぬか 80g
- ホットケーキミックス 100g
- きび砂糖 40g
- 卵 2個
- ピュアココア 大さじ3
- 菜種油 大さじ2
- 牛乳 60g
- オーブンを180度に予熱しておく。
- ボウルに卵、砂糖、牛乳をしっかり混ぜ合わせる。
- ホットケーキミックス、米ぬか、ピュアココアをいれ、ヘラにもちかえ、さっくり混ぜ合わせる。最後に菜種油を加え、よく混ぜる。
- 油を塗った型に流し入れ、180度で25分焼いて出来上がり。
口の中でほろりととろける、ココアクッキー
小麦粉のかわりに片栗粉を使っているので、小麦アレルギーのお子さまにも安心して食べていただけるおやつです。ホロホロ食感でシンプルな味わい。

材料(30個分)
- 卵黄 1個分
- 片栗粉 80g
- ピュアココア 小さじ2
- きび砂糖 30g
- 調整豆乳 大さじ1/2
下準備…オーブンを160度に予熱しておく
- ボウルに卵黄・きび砂糖を入れ、よく混ぜ合わせる。
- 片栗粉とココアを加え、ゴムベラで混ぜ合わせたら、少しずつ豆乳を加えて混ぜる。
- 生地をラップに包んで直径2センチくらいの筒状に成形し、冷蔵庫で1時間ほど寝かせる。
- 生地をラップからはずし、1センチ幅くらいに切っていく。
- クッキングシートを敷いた天板にクッキー生地をのせ、160度に熱したオーブンで15分ほど焼いたら出来上がり。(足りなければ時間を追加してください)
大人が楽しむ、ビターな濃厚ココアプリン

プリンカップがなくても大丈夫!蕎麦猪口や小さめのグラスで作れます。
型から抜く際は、グルっと周りを崩さないようにスプーンなどで押し離してくださいね。
このレシピはビターに仕上げていますが、甘さが欲しい方はお好みで砂糖を増やしてもOKです。
材料(3個分)
- 牛乳 300㎖
- 砂糖 25g
- 粉ゼラチン 7g
- ピュアココア 15g
- 粉ゼラチンは倍量の水をいれふやかしておく。
- 鍋に牛乳をいれ沸騰直前まで温め火を止める。小さめのお椀にビュアココアと鍋の温まった牛乳を大さじ3ほど加え練る。
- 練ったココアと砂糖、ふやかしたゼラチンを加え均一になるまでよく混ぜる。
- 【省略可】ザルで一度こす。(ココアの溶け残しがある場合はここでしっかり溶かします)
- お好みの器に9分目まで流しいれ、冷蔵庫で一晩冷やし、器からそっと抜いて出来上がり。
甘すぎないから飲みやすい、ココア甘酒
やさしい甘味にほっとひと息。リラックスしたいときに飲みたいドリンクです。
甘酒のどろりとしたボリュームが間食にもぴったり。
いつもの甘酒とはひと味違う、大人味の濃厚ココアをお楽しみください。

材料(1人分)
- 甘酒 200ml
- ピュアココア 大さじ2
- 熱湯(溶かす用)
- カップにピュアココア大さじ2を入れ、少量の熱湯で溶く。
- 温めた甘酒を①に加えて混ぜて出来上がり。
コクと栄養をプラス、ココア入りの麻婆豆腐
ココアの苦みが消えコクが出ます。
お菓子作りで余ったらぜひお食事にも取り入れてみてください。

材料(2人分)
- 豆腐 1丁
- 鶏ひき肉 200g
- にんにく(みじん切り) 1かけ
- しょうが(みじん切り) 少々
- 長ねぎ(みじん切り) 1本分
- ごま油(炒め用) 大さじ1/2
- ●鶏ガラスープ 250ml
- ●酒 大さじ2
- ●甜面醤・しょうゆ・砂糖 各大さじ1
- ピュアココア粉末 小さじ2
- 水溶き片栗粉 適量
- ごま油をひいたフライパンに、にんにく、しょうが、長ねぎを炒める。香りがでてきたらひき肉を加え、火が通るまで炒める。
- ●の調味料を加えてひと煮たちさせたら、ココア粉末を加えよく溶かす。
- さいの目に切り、水切りした豆腐を加えて、さらにひと煮たちさせる。水溶き片栗粉でとろみをつけて出来上がり。
*辛みが欲しい方は、①の工程で豆板醤をお好みの量くわえてください。
一緒に炒めることで辛さが引き立ちます。
おわりに
今回はピュアココアを使ったレシピをご紹介しました。
カカオ100%のピュアココアは甘いものが苦手な方や、ダイエット中で少しでも糖質を抑えたい方などにおすすめです。
パウダー状で使いやすいので、混ぜたり振りかけたりアレンジもしやすいですね。
健康効果や美容効果も高いので、毎日のお食事にぜひ取り入れてみてください。
------■参考文献■------
『カカオでからだの劣化はとまる』 著:井上 浩義