いま話題の「酵素玄米」をご存知でしょうか。
玄米が健康に良いと分かっていても、食感が苦手な方も多いと思います。そんな方でも食べやすいのが「酵素玄米」です。
酵素玄米は、玄米に塩と小豆を入れて炊いたものを3~4日保温しながら熟成させます。こうすることでもちもちと食べやすくおいしくなるのです。
今回は、圧力鍋や炊飯器を使った酵素玄米の炊き方や取り入れ方をご紹介します。
酵素玄米ってなに?
酵素玄米は、玄米を小豆と塩を合わせて炊いてから、4日程保温したまま寝かせ熟成させたもの。
寝かせる過程で栄養価がアップし、もちもちと食べやすくおいしく変化します。
白米に比べビタミンやミネラル、食物繊維を豊富に含み「完全栄養食」と言われる玄米ですが、パサパサとして食べづらいと敬遠されがちです。
そんな玄米を酵素玄米にすることで、柔らかい食感になり、甘み、うま味、香ばしさも増します。
「おいしく続けられる玄米」として人気があるのもうなずけますね。
ただ炊くだけより酵素玄米がおいしい理由
酵素玄米は保温状態にして3日目を過ぎた頃から、もちもち感や甘み、うま味、香ばしさが増し、とても食べやすくおいしくなります。
その理由として
- 寝かせることで余分な水分が飛んで粘度が強くなること
- 小豆のタンパク質がアミノ酸に分解され、甘味やコクが増すこと
が考えられます。
保温のままだと臭いが気になる方がいるかもしれませんが、保温ジャー内の温度は一定なので腐敗することはありません。
ただしジャーの蓋を長時間開けたままにしておいたり、汚れたしゃもじなどを使用した場合は傷む可能性がありますので清潔なものを使用しましょう。
熟成させると色がだんだん濃くなる
炊き立てから熟成を重ねると、だんだん色が濃く変化していきます。
1~2日目は炊きたてのプチプチした食感です。
3~4日保温したまま寝かせるともちもちとした食感に変化。おいしい食べごろになります。
酵素玄米の作り方
ではさっそく酵素玄米の作り方をご紹介しますね。
圧力鍋で作る場合と炊飯器で作る場合の2パターンご紹介します。
用意するもの
- 圧力鍋
- ボウル
- ザル
- 泡だて器
- 保温ジャーまたは炊飯器
基本の材料
- 玄米 3合(450g)
- 小豆 30g
- 塩 1.5g弱
- 水 600ml
玄米は、なるべく無農薬・減農薬のものをご用意ください。
洗う時はできるだけ浄水やミネラルウォーターなど、きれいな水を使用しましょう。
乾燥しているお米は最初に出会った水を急速に吸収します。ぜひ最初に入れる水にもこだわってみてくださいね。
作り方(圧力鍋)
1.洗う
玄米と小豆、水をボウルに入れ、さっと洗います。
1回目の水はすぐに捨て、再び水を注ぎ、泡だて器でしっかりとかき混ぜながら3~4回洗います。
2.浸水させる
玄米が隠れる分量の水を入れ、約1時間浸水させます。
《浸水時間目安》
●圧力鍋…30分~1時間
●炊飯器…6時間~8時間
3.水を切る
ザルにあげて水気をしっかり切ります。
その後鍋に移して水と塩を入れ、泡だて器で軽く混ぜます。
4.炊く
30分後に鍋に圧力がかかるくらいの中火にかけ、圧がかかったらさらに30分炊きます。
(圧力鍋によって差がありますので、水加減や加圧加減は調整してください)
5.蒸らす
炊き上がってから60分程蓋をしたまま置き、しっかり蒸らします。
鍋の圧力が抜けたら出来上がりです。
6.寝かせる(保温) ⇒ 4日目頃が食べごろです
しゃもじで全体を混ぜ、保温ジャーに移します。
このとき、保温ジャーの側面に触れないよう、山のように入れると玄米が乾きにくくなります。
*保温ジャーに移してからは、一日一回、上下をひっくり返すように混ぜてください。
表面が乾くことなく熟成します。
表面の乾燥が気になる場合は、濡れぶきんやラップをかけておくと防ぐことができます。
作り方(炊飯器)
- 泡立て器でしっかり洗い、時間以上浸水させた玄米の水気をよく切る。
小豆と塩を入れ、釜の目盛まで水を注いで「玄米モード」で炊く。 - 炊き上がったらかき混ぜ15分程蒸らす。
- 3~4日間保温状態にして「酵素玄米」の出来上がり。
酵素玄米を柔らかく炊くコツ
柔らかくもちもちとした玄米を炊くには圧力鍋がおすすめですが、炊飯器や土鍋でも十分です。ただ、どんな道具で炊く場合でもしっかり浸水させることが大切。
泡だて器で玄米同士をこすりつけるように洗うと、玄米の表面に傷がついて水分が浸透しやすくなります。
柔らかく炊くコツなのでぜひやってみてくださいね。
酵素玄米の保存方法
酵素玄米は、保温し続けてもジャーの熱と小豆の抗酸化作用があるため、傷むことはありません。
一度にできるだけ多めに炊いて、保温しながら4日程度で食べきり、また炊くというサイクルがおすすめ。炊飯が週に1、2回で済むので手間も省けますよ。
1週間ほどは保温しても大丈夫ですが、少量になったら保存容器やラップに入れてあら熱をとり、冷凍保存をしましょう。
酵素玄米で作るアレンジレシピ
出来上がった酵素玄米を使ったアレンジレシピをご紹介します。
玄米チャーハン
ごま油の香ばしさが、食欲をそそります。
材料(2人分)
- 玄米 ご飯茶碗3杯分
- 卵 2個
- ネギ 4cm
- しらす 20g
- ごま油 大1
- 塩・こしょう 少々 (お好みで桜エビ等)
- ネギは小口切り、卵は割りほぐしておく。
- フライパンにごま油を熱し、卵を入れ炒り卵をつくり、お皿にだしておく。
- 同じフライパンでネギとしらすを炒め、ご飯も加え混ぜ合わせる。
- 卵を入れ塩コショウで味をつけたら出来上がり。
酵素玄米おはぎ
もっちもちの酵素玄米にプチプチ小豆の食感が楽しいおはぎです。
あんこを包んで丸めるだけで簡単に和スイーツが出来上がります。
材料(5個分)
- 酵素玄米ごはん 300g
- あんこ 200g
- きな粉(きな粉おはぎ) 大さじ2
- きび砂糖(きな粉おはぎ)大さじ2
- 塩(きな粉おはぎ)少々
- 黒ごま(黒ごまおはぎ) 大さじ2
- きび砂糖(黒ごまおはぎ)大さじ1
- 塩(黒ごまおはぎ)少々
- 酵素玄米ご飯とあんこはそれぞれ5等分に丸めておく。
きな粉と黒ごまはそれぞれきび砂糖と塩とあわせておく。 - あんこを酵素玄米で包み、丸く成型し、きな粉と黒ごまをまぶして出来上がり。
酵素玄米をワンプレートで
あわせるおかず次第で、和風にも洋風にもアレンジ可能。
栄養満点の酵素玄米におかずや汁物をプラスするだけで栄養バランスが整います。
いろいろなおかずを少しずつのせて、楽しいカフェ風ワンプレートごはんはいかがですか?
おわりに
今回は玄米のパサパサをもちもちに変える酵素玄米について、基本の炊き方やアレンジレシピをご紹介しました。
塩味と小豆の甘さが玄米にマッチして、玄米が苦手な方にも食べやすい酵素玄米。おいしくて健康にもよいので気になる方はぜひ一度おためしくださいね。