【家庭でできる】野菜やくだものの残留農薬を減らす方法

こんにちは。管理栄養士の柴戸です。

昨今の食の不安のひとつである残留農薬。
残留農薬のからだへの影響はいったいどういうものでしょうか。
報告されている例だけでも、めまいや吐き気、アレルギー症状、子供の発達障害などが挙げられます。また神経系への影響も無視できません。

そこで今回は家庭でできる「残留農薬を減らす方法」についてまとめました。
野菜やくだものの残留農薬量のランキングや、食材ごとの残留農薬の落とし方、上手に除去して安全に食べられるレシピを2つご紹介します。

安全な食材の選び方

残留農薬を口にする機会を減らすには、安全な食材を選ぶのがカギになります。
できるだけ無農薬(有機栽培)や、低農薬の食材を選びましょう。

また旬のものを選ぶのもポイント。
旬の農産物は生育が早く、栽培期間が短いので、農薬をかける回数が少なくて済みます。
そのため口にする残留農薬を減らすことができるのです。

野菜やくだものの残留農薬ランキング

野菜やくだものの残留農薬量について、ランキングでチェックしてみましょう。

残留農薬の多い順
  1. いちご
  2. ほうれん草
  3. ケール
  4. ネクタリン(オレンジ)
  5. りんご
  6. ぶどう
  7. さくらんぼ
  8. 洋ナシ
  9. ピーマン
残留農薬の量が少ない順
  1. アボカド
  2. スイートコーン
  3. パイナップル
  4. 玉ねぎ
  5. パパイヤ
  6. エンドウ豆
  7. なす
  8. アスパラガス
  9. ブロッコリー
  10. キャベツ

(参照:EWG 「Environmental Working Group」2021)

いかがですか?
ランキングの結果に驚いた方も多いのではないでしょうか。

農薬を使った野菜やくだものでも、農薬が残りやすいもの・少ないものがあります。
「残留農薬が多いから」と口にしないのではなく、下ごしらえのひと手間をくわえて、量を減らせるようにくふうしてみましょう。

残留農薬を除去できる! 食材別下ごしらえのコツ

昔からの食材の下ごしらえの基本には「水洗い」「茹でる」「きざむ」「皮をむく」などがあります。その方法が残留農薬や有害物質の除去に効果的。
食材別に下ごしらえのコツをお伝えします。

いちご

いちごは病害虫に弱いため農薬の使用が多いうえに、表面がぼこぼこしているので残留しやすいくだものです。

●下ごしらえのコツ

  1. 流水につけておき、その後ざるに入れたまま5回ほどふり洗いをします。
  2. ヘタは洗ってから取りましょう。
 
洗う前にヘタを取ると、水に溶けだした農薬が、いちごの切り口から再び入ってしまいます。

ほうれん草

ほうれん草は、残留農薬や化学肥料に含まれる硝酸塩が多い野菜です。
ポイントは切ってから茹でること
アクを取ることで硝酸塩や結石の原因になりやすいシュウ酸も絞りだされます。

●下ごしらえのコツ

  1. ボウルに水を流しながら漬けておき、その後5回ほどふり洗いをします。
  2. 2センチくらいの長さに切り、たっぷりの沸騰したお湯で30秒~1分ほど茹でます。
  3. 茹でたあとは、冷水にとって手早く冷まし、流水につけてアクを取ってから水気をしっかりと絞ります。

きゅうり

きゅうりは板ずりがおすすめです。
塩できゅうりに傷がつき、表面の下に染み込んでいた残留農薬が出ていきます。

●下ごしらえのコツ

  1. 流水でよくこすり洗いし、表面に付着した農薬などを落とします。
  2. まな板にのせて塩をふり、両手で軽くころがします。
  3. 再び流水で洗って塩を落とします。

お米

米を研いでから水につけておけば、残留農薬を減らせます。
2回研ぐと残留農薬の約60%が除かれたという試験結果もあります。
米を選ぶときも無農薬・減農薬のものを選びましょう。

●下ごしらえのコツ

  1. 米を2~3回研いだあと、しばらく水につけておきます。
    夏場なら30分、冬場は1時間~1時間半を目安にしましょう。
  2. つけておいた水を捨て、新しい水を加えて炊きます。

バナナ

バナナは収穫後に、防腐剤や防カビ剤が使われることが多いくだものです。
そのため薬剤が残りやすい軸の1センチほどを切り落とすと安心です。

●下ごしらえのコツ

皮をむいたら軸から1センチほど切り落としてから食べましょう。

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他にも、玉ねぎや人参、大根などは皮をむく、
キャベツやレタスは外側の葉をはがすだけでも、十分に落とすことができます。

下ごしらえの基本を守って、残留農薬を口にするリスクを減らしましょう。

実践編:下ごしらえをくふうしておいしく食べよう

ではここからは実践編。
食材に適した下ごしらえを施して、素材のうまみをしっかりと引き出すレシピをご紹介します。
より安全に食べられ、また仕上がりの美味しさもぐーんとアップ。
レシピにくわえ、下ごしらえの方法や安心ポイントも必見です。

鮭の甘酒味噌漬け焼き

味噌のたんぱく質分解酵素で身が柔らかく仕上がります。
また、甘酒でうまみも加わり、より美味しさがアップします。

材料(2人分)

  • 生鮭(切り身) 2切れ
  • 甘酒      大さじ3
  • 味噌      大さじ3
  • しそ(付け合わせ)2枚
  • 大根おろし(付け合わせ)100g
(下ごしらえ)
1.清潔な保存容器に甘酒と味噌を混ぜ、合わせだれを作る。
2.鮭の水気を拭き、合わせだれに漬け、一晩寝かせる。
  1. 合わせだれをふき取り、グリルやフライパンで両面を焼く。
  2. 器に盛り、付け合わせを添えて出来上がり。
◆安心ポイント◆ 味噌は浸透性が強いため、有害物質をひきだせます。
 
Cpicon ふっくら!鮭の甘酒味噌漬け焼き by くらしいきいき

たこときゅうりの酢の物

定番の酢の物ですが、使うお酢の種類によって仕上がりが変わります。

「穀物酢」…クセがなくさっぱりした仕上がり
「米酢」…香りを生かしたコクのある仕上がり

お好みの味で仕上げてみてくださいね。

材料(2人分)

  • きゅうり 1本
  • ゆでたこ 50g
  • わかめ(戻した状態) 20g
  • しょうが 1かけ
  • 塩(板ずり用) 小さじ1
  • ●酢  大さじ3
  • ●砂糖 大さじ2
  • ●しょうゆ 大さじ1
(下ごしらえ)
1.ヘタを切り落とし、水気を拭きとったきゅうりをまな板の上に置く。
2.塩を振りかけ、両手の手のひらできゅうりをゴロゴロと前後に転がす。
  1. きゅうりは薄切りにし、塩もみをして水気を絞っておく。
  2. たこは5ミリ幅のそぎ切りにする。わかめは一口大、しょうがは細い千切りにする。
  3. ボウルに●の調味料を入れ混ぜ合わせる。
  4. ③のボウルに①と②を入れ和える。味がなじんだら器に盛りつけて出来上がり。

◆安心ポイント◆ 板ずりで表面に傷をつけることで、表皮下の農薬や硫酸塩などが吸い出されます。また緑の色が鮮やかになり、調味料を染み込みやすくしてくれます。

Cpicon 【我が家の定番】たこときゅうりの酢の物 by くらしいきいき

おわりに

今回は家庭でできる「残留農薬」の減らし方についてご紹介しました。

  • 食材選びから慎重に
  • 下ごしらえを丁寧に

少しのくふうで、残留農薬を口にするリスクを減らすことができます。
あなたのライフスタイルに合わせて、できることからとり入れてみてください。

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