ゼロカロリー、ノンオイル、シュガーレス。健康を意識している方であれば耳なじみあるフレーズですよね。
「ゼロだからどれだけ食べても大丈夫!」
はたして本当にそうなのでしょうか?
実はこれ、食品表示のルールでOKとされている「栄養強調表示」のひとつ。
厳密には0(ゼロ)でなくても、ある一定の基準を満たせば「0(ゼロ)」と表示できるのです。
今回は、パッケージに記載されている栄養表示に注目しました。
正しい知識を身につけ、ご自身や大切な人の健康を守っていきましょう。
栄養強調表示とは?
栄養強調表示とは、「食物繊維たっぷり」「ノンシュガー」といったように栄養成分を強調して表示すること。栄養強調表示は次の3つに分類されます。
どの言葉も一度は見かけたことがありますよね。
基準を満たした食品だけに使われるパワーフレーズです。
栄養強調表示がある場合は、特定の条件が満たされた商品です
ではどのくらいの基準値を満たせば、「0(ゼロ)」を売りにできるのでしょうか?
食品表示法で決められた栄養強調表示の「②適切な摂取」に関する具体的な数値をみていきましょう。
栄養強調表示の基準値
量が少ないことをアピールする栄養強調表示の中で、「含まない」といった表示ができるのは、以下の基準を満たした場合。
表示 | 食品100g(飲料ml)あたりの含有量 |
ノンカロリー カロリーゼロ | 熱量5kcal以下 |
ノンコレステロール | コレステロール5mg未満 |
無糖 ノンシュガー シュガーレス | 糖類0.5g未満 |
無塩 | 5mg |
たとえば「カロリーゼロ」と表記されている場合をみてみましょう。
100gあたり5kcal以下であれば、「0(ゼロ)」と表示して大丈夫だよ、と定義されていますね。
ということは、「0(ゼロ)」を売りにしていても、厳密には「0(ゼロ)」でない可能性があるということ!
仮に100mlあたり5kcalのジュースを飲んだ場合、ペットボトル1本(500ml)で25kcalにもなります。
カロリーゼロだから…と1日3本飲んだとして、合計75kcalに!
1回で摂取するカロリーや糖質はごくわずかですが、”チリも積もれば山となる”。
「0(ゼロ)だから」と安心して、食べ過ぎたり飲み過ぎたりしないように気をつけましょう。
「低い」と表示されるケースは、下の表を参照ください
表示 | 食品100g(飲料ml)あたりの含有量 |
カロリー控えめ カロリーオフ | 熱量40(飲料は20)kcal以下 |
低コレステロール | コレステロール20(飲料は10)mg以下 |
低糖 糖分控え目 | 糖類5(飲料は2.5)g以下 |
減塩 塩分控えめ | ナトリウム120mg以下 |
もっと詳しくお知りになりたい方は消費者庁のHPをご覧ください。
栄養成分表示はじっくり見よう
では次に商品のパッケージ裏面に注目してみましょう。
栄養成分表示の欄に「100gあたり」「1食分あたり」「1個あたり」などの単位が書いてありますね。
実はこれも商品によってさまざま。
「1袋分だと思っていたら、よく見ると1個の量だった!」なんてことも。
食べる前にじっくりチェックしてみましょう。
糖質量の確認方法
「糖質量をチェックしたいのに、栄養成分表示欄に記載がなくて困った」
こんな経験はありませんか?
そんなときは次の公式を覚えておくと便利です。
糖質 = 炭水化物 – 食物繊維
炭水化物は食物繊維と糖質量を合わせた数値。
つまり糖質量を算出したいときは、炭水化物から食物繊維の数値を引き算すればOKです。
商品を選ぶ際の目安にされてくださいね。
おわりに
今回はパッケージに隠された「栄養表示」の秘密についてご紹介しました。
- 「ゼロ」「無」「ノン」は完全には0ではないケースがある
- 栄養成分表示は商品によって単位はさまざま
商品を選ぶ際、口に入れる際に、少しだけ意識してみてくださいね。
イメージだけで選ぶのではなく、正しい知識を味方にして、自分自身や大切な人の健康を守っていきましょう。