目指せ!毎日スッキリ。食生活で腸内環境を整える3つのポイント

便秘や下痢など、お腹の不調に悩まされていませんか?
腸は全身の免疫細胞の60~80%が集中する大切な器官。腸の状態が健康を左右するといっても過言ではありません。

今回は、食生活で腸内環境を改善する3つのポイントとおすすめのレシピをご紹介します。腸を元気にして毎日をすっきりと気持ちよくすごしましょう。

腸内環境のしくみ

私たちの腸に住み着いている細菌の数は100兆個、種類は数百種類に及びます。
これらの腸内細菌は、ある程度グループになって腸の中で繁殖しており、その様子をお花畑に例えて「腸内フローラ」と呼んでいます。

「腸内フローラ」を構成する腸内細菌には、善玉菌、悪玉菌、そのどちらでもない日和見菌と呼ばれるものがあります。自分の腸にどんな腸内細菌が住み着いているかが健康のカギを握っています。

 
菌によって働きが変わります
悪玉菌の働きを抑え、消化吸収力・免疫力を高める
(乳酸菌、ビフィズス菌など)
腸内を腐敗させ、下痢や便秘を引き起こす
免疫力を低下させる
(ウェルシュ菌、大腸菌など)
善玉菌、悪玉菌の優位なほうに加勢する
健康な人には無害だが、免疫力の低下した人には病気・感染症の原因になる

それぞれの菌で構成される腸内フローラの理想的なバランスは、

2(善玉菌):1(悪玉菌):7(日和見菌)

このバランスが崩れ悪玉菌優位に働いてしまうと腸内環境が悪化します。
便秘や下痢、肌荒れ、便やおならがくさいといった症状が目安です。

次の章を参考に、まずは食生活の見直しから始めてみましょう。

腸内フローラのバランスを整えるには?

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腸内環境を改善するには、善玉菌を増やして悪玉菌を減らす食生活を送ること。
それには3つのポイントがあります。

  1. 善玉菌をふやす乳酸菌をとる
  2. 善玉菌のエサとなる食物繊維オリゴ糖をとる
  3. 悪玉菌をふやす肉類をなるべく避ける
 
ひとつずつ解説しますね

善玉菌をふやす乳酸菌をとる

乳酸菌とは「乳酸」を多量に作り出す菌の総称。
動物由来のものと植物由来のものに分けられます。
発酵食を作るのに欠かせない菌類で、善玉菌として活動し悪玉菌がふえるのを抑えてくれます。

動物性乳酸菌

ヨーグルト、チーズ、くさや など

植物性乳酸菌

ぬか漬け、キムチ、ザーサイ、みそ、しょうゆ、納豆 など

 
なかでもヨーグルトが手軽に摂取しやすいですね

スーパーやコンビニで手軽に買えるヨーグルト。
乳酸菌はもちろん、ビタミンAやビタミンB₂、カルシウム、カリウム、たんぱく質も含まれ栄養価が高いのが魅力です。
毎日100~300gを目標に摂取してみましょう。

おなかに合ったヨーグルトを「継続」して摂取するのがカギ

店頭にずらりと並ぶヨーグルトを前にして、どれを選べばいいのか悩んでいませんか?

ヨーグルトの効能は、含まれる乳酸菌の種類によって変わります。
数あるヨーグルトの中でいいものを選ぶポイントは「自分のおなかに合っている」かどうか。

試しに2週間同じ種類のヨーグルトを食べ続けてみましょう

どんな変化があらわれましたか?
便通が改善してすっきりしたのであれば、そのヨーグルトとの相性は良いと考えられます。逆に「おなかが張る」「下痢をした」など良い変化を感じられない場合は、他のヨーグルトを試してみましょう

乳酸菌の寿命は3日~1週間です。

1日乳酸菌を摂らないと数週間で効果がなくなるので、できれば毎日食べる習慣をつけましょう。

注意したいポイント

ヨーグルトを食べても何の変化も感じられない。
こういったことがあるかもしれませんね。

あくまでもヨーグルトは薬ではなく「食品」です。
即効性はなくても、継続すれば体質が変わります。

便の状態が変わる、肌つやが良くなる、疲れにくい体になる。
人によって変化はさまざまですが、長期的にみて病気になりにくい体づくりを目指しましょう。

またカロリーや脂肪の摂りすぎにも注意が必要です。
気になる方は、無糖や低カロリー・低脂肪のものを選ぶとよいでしょう。

善玉菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖を摂る

次は、善玉菌のエサとなる食物繊維オリゴ糖をたくさんとって善玉菌をふやす作戦に移りましょう。

食物繊維で善玉菌をふやそう

食物繊維には「水溶性」と「不溶性」の2種類があります。

水溶性食物繊維

柔らかい便を作りやすくする

不溶性食物繊維

腸内で水分を吸収して膨張し、便の量をカサ増しさせる

便秘は水溶性食物繊維、下痢は不溶性食物繊維など、自分の便の状態にあわせて食べる食品を選ぶのもポイントです。

・くだもの(いちじく、りんご、プルーン)
・こんにゃく、海藻
・きのこ類
・ライ麦パン
・にんにく
・干しいも
・ドライフルーツ

・野菜(かぼちゃ、ほうれん草、ブロッコリー)
・穀物(全粒粉、玄米、ライ麦)
・豆(大豆、落花生、いんげん、エンドウ豆)
・ココア
・根菜類(ごぼう、れんこん、さつまいも)

玄米やさつまいもなど「食物繊維を摂取しているのに便秘が治らない」といった経験をお持ちではないでしょうか?
それはもしかしたら、どちらか一方の食物繊維に傾きすぎているのかもしれません。

不溶性(2):水溶性(1)

の割合が理想的です。上の食品をみて水溶性と不溶性の摂取バランスを見直してみましょう。

オリゴ糖で善玉菌をふやそう

食物繊維と同じく「オリゴ糖」も善玉菌のエサとなって働きを活性化させます。

オリゴ糖は市販の甘味料以外にも、果物(りんご・バナナ・ぶどう)や、野菜類(玉ねぎ・キャベツ・ごぼう・アスパラガスなど)に含まれています。

ひとつひとつの含有量はそんなに多くありませんが、これらの食品は食物繊維も豊富。
相乗効果で腸内フローラの改善に役立ちます。

ヨーグルトの乳酸菌×オリゴ糖の組み合わせも相乗効果のある組み合わせ。
くだものを合わせたり、はちみつや市販のオリゴ糖で甘みをプラスするのもよい方法ですね。

悪玉菌を増やす肉類をなるべく避ける

からだによい働きをする善玉菌に対し、悪玉菌はふえすぎると腸内環境悪化のもとに。
悪玉菌をふやさないためには、いったいどうすればいいのでしょうか?

それは「肉類を食べすぎない」こと。

なぜなら肉類に含まれる動物性たんぱく質は悪玉菌の大好物。
大腸で悪玉菌のエサとなって悪玉菌をふやし、その結果、腸内腐敗を促します。

悪玉菌をふやさないためには、牛・豚・羊より鶏肉や魚類を選びましょう

また悪玉菌は加齢にともなって増加します。
健康が気になりはじめたら、肉類より大豆製品などの植物性たんぱく質を積極的に摂るほうがいいですね。
大腸がんのリスクを下げるためにも、ぜひ意識してみましょう。

善玉菌を増やすレシピ | まいたけとこんにゃくのきんぴら

食物繊維が豊富な「まいたけとこんにゃく」を使ったレシピをご紹介します。
特にこんにゃくに含まれる食物繊維グルコマンナンが、水分を含むと腸を刺激し腸内の有害物質を排出してくれます。
この働きが便秘や大腸がんの予防につながります。

材料(2人分)

・まいたけ  1パック(100g)
・こんにゃく 1パック(150g)
・きぬさや  6枚
・ごま油   小さじ1
・砂糖    大さじ1
・しょうゆ  大さじ1
・いりごま  大さじ1

  1. まいたけは手でさき小房に分ける。
    こんにゃくは薄めの短冊切りにし、茹でてアク抜きをしておく。
    きぬさやは細切りにする。
  2. 熱したフライパンにこんにゃくを入れ、表面が乾くまで乾煎りする。
    ごま油を入れまいたけを加えて炒める。
  3. まいたけに火が通ったら砂糖・しょうゆ・きぬさやを加えて炒める。
    水気がなくなるまで炒めたらいりごまをふって出来上がり。

Cpicon まいたけとこんにゃくのきんぴら by くらしいきいき

おわりに

今回は食生活で腸内環境を改善する3つのポイントをご紹介しました。

腸の状態は食べたものに大きく左右されます。

腸内フローラのバランスは「2(善玉菌):1(悪玉菌):7(日和見菌)」がベスト。
腸内環境の悪化を感じたときは、乳酸菌や食物繊維をとり、肉類の摂取はなるべく控えましょう。

食事だけではなく、運動不足・ダイエット・不規則な生活などの生活習慣も腸内環境に影響します。
いろいろなアプローチで、元気な腸を目指しましょうね。

▼腸についてはこちらの記事でも解説しています。

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