こんにちは。管理栄養士の柴戸です。
「免疫力が大切」。そんな言葉を耳にする機会が増えましたね。
免疫力は、細菌・ウイルス・がん細胞などの異物から体を守る役目をする重要なものです。免疫力が低下すると、体調を崩したり肌荒れを起こしたり病気が長引いたりします。
ではどんなときに免疫力が低下するのでしょう?実はいつもの生活習慣が影響しているケースがあるのです。
今回は免疫力を下げてしまう悪習慣と免疫力を高める良い習慣についてご紹介します。これから体調を崩しやすい季節。免疫力を高めて寒い冬を元気に乗り切りましょう。
免疫力を低下させる悪い習慣とは?

あてはまるものはありますか?まずはチェックしてみましょう。
- 食事の時間が不規則
- ごはんなど主食を抜くことが多い
- 季節を問わず冷たいものを食べる
- 甘いものやスナック菓子の間食が多い
- 早食い
- 便秘または下痢をしやすい
- 冷え性
- 睡眠時間が少ない
どのくらい当てはまりましたか?
食生活の乱れや腸内環境の悪化、生活習慣の乱れは免疫力を下げてしまう原因のひとつ。
ということは、ここを整えれば免疫力を上げる助けになります。
自律神経を整える
腸内環境を良好にする
食生活に気をつける
免疫力を高めるためには、この3つのポイントが重要です。
次の章から詳しくみていきましょう。
免疫力を高める3つのポイント

自律神経を整える
自律神経とは、からだ中にある末梢神経の一種で、呼吸・心拍数・血圧などひとのカラダに関わる活動をコントロールするもの。
緊張したり、活動したときに活発になる「交感神経」と、リラックス時や睡眠時に活発になる「副交感神経」の2種類がバランスをとりながら働いています。

自立神経を整えるためには、活動時間とオフモードをしっかり切り替えながら、一方に偏らずバランスよく過ごすのが理想です。
日中ストレスや疲れを感じ、交感神経が優位になってきたと感じたときは、”ゆっくり動く”ことをイメージしましょう。

あわてて行動しないことがポイントですね。寝坊・ストレスに要注意!
自律神経を整えるための良い習慣
- 目が覚めたら朝日をあびる
- ゆっくり歯をみがく
- イスに座ってできるストレッチを行う
- 気分転換に深呼吸する
- とにかくにっこり笑う
- シャワーではなくぬるめのお風呂に15分ほど入る

ストレスをためないために、とにかくリラックス!ですね。
腸内環境を良好にする
免疫力には腸内環境が大きく関係します。
腸内環境が良くなると、腸のぜん動運動が活発になり、栄養の吸収が良くなります。
すると良質な血液が全身にいきわたり、細胞が活性化することで代謝がアップ。免疫力の向上につながります。
腸内環境が乱れがちな方は、発酵食品や食物繊維を積極的にとりましょう。
スムーズな便通を助けてくれます。
腸に良い習慣
- 起きたらコップ一杯の水を飲む
- 決まった時間にトイレに行く
- 朝食は必ず食べる
- 夕食後30分くらいの軽い運動をする
- 腸の動きが活発になる午前0時までには寝る
食生活に気をつける
お気に入りのものばかり食べ続ける、朝食を食べない、甘い物や揚げ物が大好き。
これではバランスのよい食事とはいえませんね。
これからは免疫力をアップさせる成分がたっぷり含まれているタンパク質や野菜類を中心に、バランスよく食べましょう。
おすすめはβグルカンを含んだきのこ類や、アリシンを含む長ネギ、にんにくなど。
にんじん、ほうれん草、かぼちゃなどβカロテンを含む食材は、肌や粘膜、目を丈夫にし、免疫力を高めてくれます。
免疫力を高める食事
- 発酵食品(味噌、キムチ、ヨーグルト)
- 食物繊維を多く含む食品(きのこ、玄米、海藻)
- ネバネバ食品(納豆、山芋)
- たんぱく質(豆腐、鶏肉、魚)
- 体を温めるもの(スープ、鍋、温野菜、煮物)
- βカロテンを含む食材(にんじん、ほうれん草、かぼちゃ)
免疫力を高めるおすすめメニュー
免疫力を高める食材を使ったおすすめレシピをご紹介します。
ぜひ作ってみてくださいね。

こんなメニューはいかがでしょう?
かぼちゃのしょうがポタージュ
かぼちゃを使ったほっこり温まるスープはいかがでしょう。寒い日にほっと一息できます。

- かぼちゃ 中1/4個
- 豆乳 400cc
- しょうが 1かけ
- 固形コンソメ 1個
- 塩・こしょう 適量
- クルトン お好みで
- かぼちゃは皮をむき一口大に切り、やわらかくなるまで電子レンジで加熱する。
しょうがはすりおろしておく。 - 豆乳と①をミキサーにかけ、なめらかになったら鍋に移して火にかける。
- 固形コンソメ、塩コショウで味をととのえる。
- 器に盛り、クルトンを添えて出来上がり。

きのこたっぷり、豆腐のステーキ
きのこをたっぷりかけた豆腐ステーキ。ボリュームも栄養も満点です。

- 木綿豆腐 1丁
- 片栗粉 少々
- しめじ 1パック
- えのき 1/2袋
- まいたけ 1/2パック
- にんじん 1/4本
- 大葉 8枚
調味料
- 酒 小さじ2
- みりん 小さじ2
- 砂糖 小さじ2
- しょうゆ 大さじ1.5
- 水溶き片栗粉 小さじ2
- 豆腐はキッチンペーパーで包んで水気を切り、8等分に切る。
- しめじ、えのき、まいたけは石づきを切り落とし小房に分ける。
大葉と人参は千切りに。●の調味料をあわせる。 - 豆腐に片栗粉を軽くまぶし、熱したフライパンに油をひき両面をこんがり焼く。
- 豆腐をとりだし、フライパンに人参ときのこ類を入れ中火でしっかり炒める。
- 火が通ったら●の調味料をいれ、水溶き片栗粉でとろみをつけてあんの完成。
- 器に豆腐を盛り、⑤のあんをかけ、千切りにした大葉を盛って出来上がり。

おわりに
いかがでしたか?
免疫力を下げるのは、ストレス・寝不足・冷え・便秘などの生活習慣の乱れが関係しています。
では、免疫力を高めるためにはどうすればいいのか?
それはストレスをためすぎず、自律神経のバランスをととのえ、腸内環境をよくすること。
毎日の食事に気を配ることも大切です。
日頃から免疫力を高める習慣を身につけて、ウイルスや細菌から体を守りましょう。
------■参考文献■-----------
100年生きる免疫力UPごはん 小林 弘幸
病気にならない免疫力をつくる毎日の食事 安保 徹